女流棋士会分裂の経緯のご説明
女流棋士会
2009年4月2日
2年前の女流棋士分裂では、将棋ファンの皆様に大変なご心配をおかけいたしました。いまなお分裂問題・騒動の後遺症が残っており、当時の事情やいきさつについて折りあるごとに将棋ファンのみならず多方面の方々からの問い合わせなどをいただいております。
そのため、下記に当時の経緯を簡単に述べさせていただきます。
その1 一部の女流棋士の要望
従前、一部の女流棋士からの意見により女流棋士会が理事会に要望していたのは、主に次の3点です。
要望1
- 女流棋士に給料を出して欲しい
要望2
- 女流棋士に社会保険などの配慮をして欲しい
要望3
- 棋士総会への出席を認めて欲しい
上記の要望は歴代の理事会および米長会長の下でも却下されております。
却下の主な理由
- 社団法人日本将棋連盟の正会員は奨励会を卒業した結果としての資格によるもので「女性」という立場による特例は認めるべきではないと思います。
その2 女流棋士の新法人設立準備委員会
新法人設立準備委員会の設置が、女流棋士会臨時総会(平成18年12月1日)で承認されました。
[賛成44、反対1、棄権8]
尚、準備委員会の設置と活動には女流棋士以外に下記4名が大きく関与していました。
- 錦織 淳 弁護士
- 宮坂 幸子 弁護士
- 大泉 紘一 普及指導員
- 古作 登
問題点(1)
- 臨時総会の議題は『独立』そのものの賛否ではなく「女流将棋協会(仮称)の法人格取得のための設立準備委員会設置」のみの賛成反対の決を取るという説明で挙手により採決したため、事後に「12月1日の決議はそのまま独立の承認を得たと認識する者」と、「委員会の設置のみで独立を承認したとは認識していない者」に分かれ、大きな認識の差が生じました。
問題点(2)
- 付随して、設立準備委員会の独立することが決定したかのようなマスコミ発表ついても、女流棋士会内部で意見が分かれました。
問題点(3)
- 上記4人の方の介入は当時の一部の役員だけの判断で、ほとんどの女流棋士と女流棋士および女流棋士会を管轄している日本将棋連盟理事会には全く知らされていないところで話が進められておりました。18年12月1日の臨時総会やその後の説明会では、上記4名の方が独立を推し進める立場で発言された影響力が大きく、女流棋士会の内部で前述の問題点(1)(2)について亀裂が生じて埋めることができず収拾困難になりました。
その3 女流棋士分裂の経緯
独立に関する臨時総会の後、各々の女流棋士が、大きく分けて3通りの意見や立場
が異なる交渉や相談を連盟理事会に対してしておりました。
(1) 設立準備委員会から女流棋士全員の独立を前提とした交渉
(2) 一部の女流棋士から、これまで通り将棋連盟に在籍したいという希望
(3) 独立することが決まっていないのに、独立が決定したかのように事態が進んでしまっているという心配の相談 ※設立準備委員会による寄付金集めが発端
連盟理事会(米長会長、中原副会長)は当初全員の独立に対して理解を示しており、女流棋士同士でよく話し合うよう指導されました。
しかし、強引に全員で独立しようとする者と、どうしても日本将棋連盟に残りたいと理事会に願い出る者、独立に関する設立準備委員会の活動に不満や不安を持つ者がおり、女流棋士だけでの収拾が困難になってしまいました。
やむなく理事会は平成19年3月7日に書面をもって各人の意思確認を行ないました。全員揃って独立という願いを持った者は反発し、残留したい者には天の救いのようなものでした。
結果、独立志望17名・残留39名、これは全て本人の意志によるものです。
新団体へ移る者には、日本将棋連盟への退会届を提出した後に新団体へ移ってもら
うことが決められました。
(つづく)
